非常電源UPSに空冷ファンを取り付ける
UPS
SU700Jの空冷強化のためのファン取り付け加工
この部屋まるで秋葉原の中古PCショップみたいにカバーを外したPCが並んでます…
ちょっと見た目は悪いけどいちおう、書斎 兼 物置みたいな私の部屋です !?
※改造によりメーカー保証が無効になりますので、保証期間内は絶対に改造しないで下さい。
※誰にでも改造を勧めているわけではありません、工作に自信があり電気の知識をもった方がリスクを承知で楽しんで下さい。
昨秋に新品の UPS を購入したばっかしなのに笑っちゃいました…
なんと…
つい最近、粗大ゴミ置場で不用になった APC社製の SU700J がころがっていたんです!
もちろん即に持ち主に承諾いただいてタダで貰っちゃいました!
さて、当然のようにバッテリーは寿命がきてます。
2001年7月使用開始から5年半を一度のバッテリー交換らしい、
ということは平均寿命2.7年ならまあまあってとこかな?
外観は黄ばんでいるものの内部は綺麗です。
今まで使っていたのですから機能も問題ないはず。
バッテリー交換ですが新品の場合おそろしく高いですねぇ、
純正品(輸入品、寿命2.5年)は9.000~14.000円、
社外品(国産品、寿命5~6年)なら8.100円で売られています。
カタログの数字では何と社外品が長寿命で安価となれば当然なこと社外品に的を絞ってYahooオークションと秋葉原電気街を比較して最安値を物色です。
結果としては若干のリスクを承知でYahooオークションに入札します。
中古品を3.400円にて落札しました。
Panasonic製(寿命6年)なので残り約5年は使える計算なれど…
実際にはあと2年も使えたら元がとれて文句なしでしょ(笑)
なお、検索してみると SU700J は熱が逃げずにバッテリー寿命を短くする欠点があるらしい、
室温25度での標準の寿命が2.5年。
コンピュータの置かれた室温25度に空調された環境を前提に設計されているとも書いてあった。
ただし、室温10度上昇ごとに寿命半減との警告が書かれてる!
これはメーカーのオフィシャルサイトでしたから確実なテストデータなのでしょう。
また、別の某ブログには、信じられない笑えるコメント書き込みがあった。
『連続して1年ちょっとでバッテリー交換している』
という使用者の相談に対しメーカーからのお返事のひとつに、
“バッテリーを外付けして…” という名案?があったんだってさぁ…
温度の問題が解決できても動かせない状態になるので無理でしょ(笑)
さてさて、我が家ですが、自宅サーバーの置いてある部屋のクーラーを入れっぱなしはもったいない !?
梅雨明けから残暑の終わりまで約4ヶ月も24時間冷やしっぱなしなんてとんでもない !?
CPUクロックもHDD回転もすべて速度を下げて発熱を避けて夏を乗り切るのが唯一のエコな解決策でしょ(爆)
閑話休題…
さて、我が家のサーバーが置いてある部屋は夏場に一時的に45度になります。
室温25度から10度上昇毎に寿命半減を単純計算すれば、5年÷2÷2=約1.2年
この数値は夏場の一時的とはいえ楽観できませんね。
しかも更なる落とし穴! 内部の熱上昇も実際どうなってるんだか?
どうする…
ファンでもくっつけちゃうか?
おっ あるじゃん!
扉の裏側に大きい空洞を発見♪
さっそく改造です。
ケースに穴を開けてファンを取り付けましょう。
作業は全て本体前方から行ないます。
※古いプラスチック部品は経年劣化で脆くなっているので爪を折らないように慎重にバラします。
取説不要の分り易い構造です。
ファンは、少し薄型の W60xD60xH15 がぴったり合います。
この場合は、55~60mmぐらいの穴を開ければOK。
内部を仕切っている壁(金属製)に穴を開けました。
グラインダーでかなり乱雑に切り取っちゃいました。
見えないからどうでもじゃん(笑)
※万力、防塵めがね、皮手袋は必ず着用する事 !!
私は錆止めにマニキュアを代用しています。
すぐ塗れて、面倒くさい後片付けも、刷毛洗いの煩わしさもありません。
作業性も耐久性も抜群なので、ぜひ一度お試し下さい。
昔にスクーバダイビングの仲間から教わった非常に便利な役に立つ小技です。
ですが、けっして奥様や娘の高級化粧品には手を出さないように(笑)
百円ショップのやつで十分です!
さて、ここまでは見えない部分でしたが、これからは見えちゃうので慎重に !?
扉にビス穴を開ける準備です、
正面から見えるので慎重に…
開ける穴の位置にペンで印を正確に付けます。
(間違っている事に気付いてません!!!)
じつは穴の位置はもっと上なんです(笑)
写真では六角形の下書きが写ってますが無視して下さい…
じっさいに開ける穴はまん丸です!
アイスピックの先っぽを熱してから突いて開ければ簡単です。
あ~っ
この位置じゃ駄目かも?
(やっと気付いたんだな…遅)
もっと上なんだよなぁ !?
まぁ、いいじゃん、開け直そっと !?
ネジの穴が2個くらい多くたって気にしないのさぁ !?
まだファン開口部の穴を切り取る前に気がついたのがもっけの幸いってもんです !?
さて、いよいよ本気で作業に集中せねば!
このビス穴を基準にファン開口部の穴を開けます。
ホットナイフでプラスチックを溶かしながら切ります。
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ここらへんはかなり真剣だったので写真を撮るなんて忘れちゃってます(笑)
いきなり完成へぶっとびます…すみません。
ファンを仮止めしたらこんな感じです。
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あれ?
ファンの周りに隙間が目立つぞ!
ドア用の「隙間テープ」で補修しちゃえ~(笑)
ホットナイフがあればきれいに切り取れます、
電気半田ゴテを代用するなら少し小さめに開けておいて、
徐々に大きく開ければ大丈夫ですが、
かなり臭いから家の外でやったほうがいいです。
※ファンの風が流れる方向ですが…
通常は吸気が無難でしょう。
置き場所の都合で排気にしたければ逆に付けても構いません。
カバーのベースをファン本体と一緒にボルトとナットで取り付けます。
カバーですがファンの騒音に神経質な人でしたらフィルターつきをお勧めします。
もちろん小型ファンより大きめで低回転なファンのほうが静かですが…
今回はアウトセットの加工が面倒くさいという理由で小型ファン内蔵に決定!
でもフィルターを使用しただけでも騒音の軽減にはかなり効果があります。
カバーは本体のカーブに合わせて若干削ったほうが良いですね。
ただし私的にはカバーではなくガードをつけたほうが格好良いと思う。
あとは好みで…
では、ファンから出てる赤のコードを + に、黒のコードを - に接続します。
12V電源をバッテリー2個のうちの1個から引くのは良くないかも?
たぶん…
たかが 0.08A 程度ですが面倒でも本体後部から分岐するなり他から回すなりします。
または、余ってるHDD用のカプラーに繋げちゃうのもありでしょ。
ちなみに、リアスロット用の外出電源ケーブル、なるものが秋葉原で250円で売られてました。
これで完成です♪
お疲れ様でした。
作業時間は工作に慣れた人なら2~3時間、初心者なら半日~丸一日というとこでしょうか、
ちなみに、私自身は丸一日も掛けて丁寧に加工しました。
周りからはA型とか神経質とか完璧症とか云われてます…はぁ~っ !?
女性の場合は、バッテリーの固定金具に穴を開けるのが無理でしょうからお勧めできません。
差別とか言わないで下さい、素直に怪我のことを心配しましょう !?
どちらかと言えば道具の準備とかファンや適当な長さのボルトの購入とかのほうが手間がかかります。
最終的にはカバーなしのほうが私の好みの雰囲気でした !?
ファンの電源は、他のPCに乗ってる後付けファンと共同で12VのACアダプターから引っ張って使う事となりました。
余っているファンコンがあったので中間に入れようかなぁと思っています。
最後に稼動中の自宅サーバー機とUPSが並んでる写真です。
今は涼しいのでファンは停止中です♪
【実測値】
第一回テスト日時: 2008年8月2日。
使用機材:「どこでも温度計ミニ」Scythe製、計測精度±1℃
測定方法:本体側面にある換気の穴に計測用サーミスタを差し込む。
実験は、室温32.2度、バッテリー満充電、何も作動していない完全な待機電力の状態にて測定。
ファン回転中の状態=内部温度34.9度
ファン停止30分後の状態=内部温度45.5度
ファン停止60分後の状態=内部温度50.1度(穴の位置によっては51.6度でした)
ファン停止90分後の状態=内部温度52度
計測開始時の全体の画像。
ファン停止60分後51.6℃になった!
ケース後部の熱を逃がすためのパンチングの穴からサーミスタを差し込んで内部温度を計測。
この時の室温を計測、32.2℃だった。
初夏の陽気でも内部は52度、予想通りの恐ろしい数値となってしまった!
真夏の猛暑ではバッテリー寿命が大幅に縮むのが確実ですね。
しかも、待機電力の状態ではなく、バッテリー充電中であれば、トランスの発熱により更に高温になるわけで…
トランスの発熱って半端じゃなく熱いですよねぇ… その状態もテストせねば!
室温45度のときに再度テストを実施する予定。
今回は、ファンを取り付けた事により内部温度が15度も冷えました、凄い!大成功です♪
いつもながら、自画自賛する私なのだ、今夜もビールが美味しいです(笑)
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